ルイ・ヴィトン【RFID】ICチップ 製造刻印が無くなる!?
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
ブランドピース池袋店 井出でございます。
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ルイヴィトン製品の製造刻印が徐々に廃止されます。
以前、エルメスの刻印のブログで少しだけお話させていただいたRFIDのお話・・・・なのですが。
詳しくは☆こちらより☆
なんとあのルイヴィトンが、従来付けていた製造刻印(シリアルナンバー)を徐々に廃止し、RFIDで一括管理ができるようにしていくとのことです。
いつから、どの商品からというのははっきりとは公表されていないのですが、
情報が出ている以上、今年あたりから製造刻印なしのヴィトン製品が出てくるのではないか・・・と推測します。
そもそもRFIDって何?
RFIDとはとても小さなICチップです。
ICチップですので様々な情報を記録し、記録された情報の開示ができるようになっております。
バッグやお財布の場合は内部に取り付けたり、お洋服などに関しては繊維と混ぜ込むことで取り付けられます。
どこまでの情報を記録するのか、また開示ができる権限はどこまでになるのかは各ブランドに委ねられております。
RFIDを導入しているブランドって?
RFIDを導入しているブランドとして、フェンディが挙げられます。
製品によってはついていない商品もあるかもしれませんが、ピーカブーはこのようなRFIDの説明の記載された冊子が一緒についており、内部に取り外し可能なRFIDラベルがついています。
↑切り離す方はおそらくいらっしゃらないかと思いますが・・・買取の点でも、切り離さないことを強くお勧めします!
フェンディに関しては購入店舗や顧客情報等といった個人情報ではなく、生産プロセスに関する情報のみが記録されているようです。
他にも意外なところですと、ユニクロもRFIDを導入されております。
こちらはコピー品対策というよりは、商品詳細をデータ管理することで、入荷から在庫管理、販売などの一連の効率化を図るべく導入されているとのことです。
こう考えると、コピー品対策はもちろん棚卸や在庫管理などなど、様々な点でRFIDが役立っていることがわかりますね!
RFIDのメリット
RFIDのメリットは、何といっても【不正品対策に非常に効果的】という点です。
前述の通り、RFIDは小さな小さなICチップのため、不正品に埋め込もうとすると大きなコストがかかります。
そのため、情報がブランド側で開示できれば確実な正規品という形になります。
他にも、店舗側のメリットでは仕入れから在庫管理、販売においての管理コストが削減できるといった点も挙げられますね。
今までヒューマンパワーに頼っていたのであれば、効率化の上では非常に効果的な施策ではないでしょうか。
RFIDの懸念点
RFIDに関しての懸念点は、情報が商品と紐付けされてしまうことへの抵抗を感じるということでしょうか・・・
ブランド側で何をどこまで商品に記録するかはわからないのですが、【生産プロセス(流通経路など)】はもちろん、場合によっては顧客管理の兼ね合いや、今後の修理等の案内を円滑にするために【購入日】【購入店舗】【購入者】なども紐付けになるかもしれません。
その場合、中古品でバッグを購入されるお客様に関しては目には見えなくてもデータ上、自分以外のお客様の情報が記録されていることを少し不快に思われる方もいらっしゃるかと思います。
また、ブランド側に修理に出した際には購入者と依頼者の相違が生まれ、中古で買ったことがわかってしまう可能性があるので、少し店員さんと気まずくなる(?)かもしれないです。
ご売却される方も上記と同様で、顧客情報が記録されてしまう場合ご自身の情報が売却後も残る可能性があるので、自分の手を離れたのに情報が残るのは・・・と感じられる方も多いのではないでしょうか。
ないとは信じたいのですが、RFIDを読み取るスキャナー等も出てきた場合、個人情報の悪用などのリスク問題も生まれてくるのではないかと思われます。
RFIDは小さな小さなチップで、もちろん誰がどこで購入したかなどの情報は外見だけではわからないとはいえ、
見えないところでデータとして情報が記録されているということに抵抗感を感じる方は非常に多いのではないでしょうか。
とはいえ、フェンディのように製造プロセスのみの記録であれば特にこれといったデメリットは感じられないので、今後のヴィトン側の対応次第・・・ですね!
買取店としての意見(切実)
僭越ながら・・・買取店的には今回のヴィトンの改定に物申させていただくと、「買取店殺しの施策」といってもいいほど、なかなかに苦しい改定です。
勿論、RFIDが不正品対策に一躍買っているのは間違いのないことです。
ただ、こちら側で製造刻印が確認できないとなると、重要な真贋ポイントがひとつなくなってしまう点ももちろんですが
いつ製造されたかわかりかねるので、買取金額等に影響が出てくる可能性がございます。
弊社では、ルイヴィトン製品は製造刻印から1年以内のお品物を新品として扱っておりますので、新品の定義が変わってしまいます。
シーズナブル商品であれば製造時期をおおよそ絞り込めますが、定番アイテムで製造刻印がないとなると・・・はたまた困ったものです。。
(今回はルイヴィトンでしたが、刻印によって金額が大幅に異なるエルメスで刻印がなくなってしまうとなると・・・それはそれはかなりかなり大きな影響が出てきそうです。。)
他の影響としては、今後製造刻印のある商品とない商品が混合してまいりますので、情報を把握していない買取店の場合正規品でも買取をお断りするところも出てくるかもしれません・・・
で・す・が!ブランドピースはハイブランド業界の最新情報をいち早くキャッチしておりますので、製造刻印なしの正規店購入品に関してもご安心いただければと思います(‘ω’)
(場合によっては預かり等の可能性もございますので、ご了承いただけますと幸いです。)
今後、ルイヴィトン製品をご売却予定のお客様は、できれば購入レシートも一緒に保管しておくことをおすすめします!
※少し話が脱線しますが、最近のフリマアプリでは国内正規店のヴィトンのレシートそっくりに作ったコピーのレシートをつけて売る手法が流行っているみたいです。
偽物撲滅系鑑定士井出、またブログ書きます( `ー´)ノ
まとめ:できれば・・・RFID+製造刻印だと嬉しいです(小声)
個人的にはRFID・・・というよりルイヴィトンの製造刻印の廃止、必要があるのかどうか、少し疑念を感じております。
真贋の点でも非常に効果的なRFIDですが、例えばメルカリやラクマなどで購入した商品をそのままブティックに持ち込んで、その場ですぐに情報の開示をしてくれることは難しいと思われる点(おそらく預かり対応などになるのではないでしょうか)や、
現状でもブランド側に何かしら理由をつけて修理を依頼すれば、少しお時間はかかりますがコピー品かどうか白黒はっきりつけてくれるためです。
そう考えると、真贋ポイントの一つとして大切な製造刻印はぜひぜひ残していただけると助かるのになあ・・・と。
RFIDは導入されても良いのですがどうか、どうか・・・製造刻印は残していただけないでしょうか(切実)
もしくは、我々共のような買取店でも情報の開示や共有ができるシステムでしたら、より不正品のない未来に近づいて行けそうですよね・・・・・!
ルイヴィトン様。不正品を撲滅していくという目指すべきベクトルは我々と同じかと思います。ぜひ・・・ご検討をお願いいたします。。。
ただ・・・何よりも一番一番個人的に懸念しているのは、技術が進歩してRFID自体のコピーが出てきてしまえば、今までと同じくいたちごっこになってしまいますよね。
小さいICチップかつデータ管理という特性故に、(悪い意味で)技術力に長けた方が作ってしまおうと思えば簡単に作れてしまいそうで怖いです。
そんな方が偽物業者と結託してしまえば・・・それはそれは想像したくありませんね・・・
兎にも角にも、今後のヴィトン側の対応やRFIDの可能性に目が離せないですね・・・!
次回もお楽しみに!(^^)!