エルメス バッグの刻印場所 製造年をまとめてみました。
いつもブログをご覧いただきありがとうございます!
ブランドピース池袋店 鑑定士の井出でございます。
当店ではエルメスのお買取りが特段多く、お電話でもよくお問い合わせをいただきます。
お客様の中には、こちらからお伺いする前にお色やお素材・刻印、金具のお色までお伝えくださる方もいらっしゃいますが(とてもありがたいです・・・!ありがとうございます)
素材はともかく・・・刻印って・・・どこ!?となってしまうお客様も大変多いのでないのでしょうか。
かくいう私、井出もこの業界に入った際にとにかく苦戦したのはエルメス(とヴィトン)の刻印場所でした…
なかなか見づらいところにある&エルメスは刻印は型押しなこともあって余計に見にくく・・・これは鑑定士あるあるだと思うのですが、査定中に刻印がなかなか見つからないとものすごく変な汗をかきます・・・
今は刻印マスターなので3秒くらいで見つけられます、井出でございます( `ー´)ノ
また、ヴィトンは製造年数によるお買取り額への影響はそこまで大きくないのですが、エルメスは刻印如何でお値段が変わってまいります。。
お電話の際でもなるべく店頭での買取額と乖離が少ないように努めておりますが、刻印が不明の場合はおおよその購入時期から刻印を予測し、お値段を出させていただいております。
その際、刻印と実際の刻印年数が違う場合は、お伝え金額と実際の買取金額に乖離が出てきてしまいます・・・
ご来店いただいて、刻印の相違で想定金額より低くてがっかり・・・ということはお互いに避けたいところ・・・ということで!
今回はエルメスの定番バッグの刻印の場所をそれぞれまとめてみました。
お電話にて買取金額を聞く際に使っても良し!使っているエルメスのバッグの刻印って何だろう?とご確認いただくのにも使ってもよし。
後半に最近の刻印事情や来年の刻印予想なども書いておりますので、ぜひ最後までご覧いただけると幸いです!(^^)!
バーキン
バーキンは□R刻印(2014年)まではクロア(ターンロック部分)がついていない方のベルト裏にございます。
T刻印(2015年)からは正面から見て左側の内側ベルトループ付近に刻印がございます。
ケリー
ケリーの刻印場所もバーキンと同じく、T刻印(2015年)から変更となっております。
□R刻印まではクロアの付いていないベルト裏側にございます。
T刻印(2015年)からは、正面から見て左側の内側ベルトループ付近に刻印がございます。
バーキンと違って縦に入っています!(豆知識)
ピコタン
ピコタンは内側のレザー部分に刻印がございます。
コンスタンス
コンスタンスは、コンパートメントの(正面から向かって)左側に刻印がございます。
ボリード
一番不規則な刻印の付き方をしているのがボリードかもしれません・・・
内部事情は分かりませんが、職人の間でベロ裏派と内ポケット派で対立があったのかも・・・?(あくまでも個人の予想です)
まずはサイドのベロ部分の刻印。
こちらはC刻印(2018年)までのお品物に多いです。
お次は内ポケット内の刻印の場合。
内ポケット刻印はD刻印(2019年)~のお品が多いです。
ボリード27は内ポケット刻印、ボリード31はベロ刻印のものが多い印象です。
とはいえ、D刻印のボリード27でもベロ刻印のものも確認できておりまして、不思議なところでございます。。
また、ボリードは上記の2タイプ以外として、内側のサイドに刻印があった年もございました。
(こちらはごく一部の期間だけだったとのことで、実物のお写真がなく申し訳ございません。)
リンディ
リンディは26サイズ以上はベルト裏、ミニリンディは内側のサイドポケットにあるものが多いです。
まずはベルト裏からご紹介(‘ω’)
ミニリンディは内側のサイドポケット内部についていることが多いです!
ガーデンパーティ
ガーデンパーティは内側サイドのレザー部分に刻印がございます!
もしサイドになければ、逆サイドも見てみてくださいね。
エブリン
エブリンはベロ裏に刻印がございますよ!
ちなみに、エブリンの表は実はパンチングロゴがない方なんです・・・ご存じでしたでしょうか?
刻印一覧
T刻印(2015年)から規則性がなくなった理由は?
ここからはあくまでも憶測の話になりますが・・・
規則性をなくした理由の大きい要因として、コピー品対策が挙げられるのではないかと思われます。
というのも、2015年の頭くらいに□S刻印のスーパーコピーが出回っていました。
当時は今のように不規則な刻印ではなかったので、普通に考えると□R→□Sとなると考えられていた方がほとんどではないかと思います。
年々とても精巧なコピー品が出てきていることはエルメス側ももちろんわかっているかと思いますので、
せめてもの自衛で不規則な刻印に変更したのではないかというのが個人的な憶測です。
勝手ながら、来年(2021年)の刻印予想を・・・
神のみぞ知る・・・ならぬエルメスのみぞ知る来年の刻印ですが・・・
私が考える来年の刻印予想仮説は下記のとおりです。
・【Z刻印】説
・【B刻印】説
・【E刻印】説
・【W刻印】説
・【刻印なし(RFIDの導入)】説
【Z刻印】説
まず最初のZ刻印はY(2020年)→Zといった順序通りの刻印。
直近でC(2018年)→D(2019年)と続いているので、お次はY→Zと続けてくるのではないかという予想です。
個人的にはZ刻印説が一番可能性として高そう・・・?な気がしています。
【B刻印】説
B刻印はA(2017年)→C(2018年)とB刻印を飛ばしたので、来年でB刻印を登場させるのではないのかなという予測です。
【E刻印】説
C(2018年)→D(2019年)の順序通りと考えるとE説が浮上してきました。
【W刻印】説
□R(2014年)からの順序通りの刻印です。
あれ、S,U,Vは?とお思いかと思いますが、その理由は下記にて。
Zは数字の2に、B刻印は数字の8に似ているので、もしかしたら飛ばすと考えると・・・このW刻印説もあるのかなと思いました。
※□RからのS,U,V刻印は・・・?という件ですが、
個人的には(U,Vは微妙ですが)Sに関してはほぼほぼ外してくるかと思われます。
まずS刻印はソルドのSと間違えてしまいそうなところが一つ。U,V刻印はスペシャルオーダーの馬蹄マークと間違えてしまわないように飛ばすのではないか・・・と思われます。
ちなみにこちらがソルド商品の刻印。囲みもないので間違える可能性もありそうですし、S刻印が出てくることはまずないのかなと思います。
【刻印なし(RFIDの導入)説】
いやいや、刻印なしなんてありえないですよとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが・・・一番現実的なお話かもしれません。
事実、エルメスをはじめハイブランドの商品の精巧なコピーが出回っている昨今。
最近は偽物のバーキンを販売し逮捕された容疑者が、まさかのエルメスの元職人・・・という驚愕のニュースもありました。
(元職人が作っていたことに加え、金具もすべてエルメスと同じものを使っていたようなので、ある意味偽物とも言い難い皮肉な商品ですよね・・・)
今後更なる不正品対策のために、エルメスが先陣を切ってRFIDを導入する可能性も十分に考えられるかと思います。
ちなみにRFIDとは何ぞや?というお話ですが、簡単に言うと小さなICチップです。
バッグやお財布の内部に取り付けたり、お洋服の場合は繊維に混ぜ込んで、使用されている素材はもちろんのこと、製造時期や購買履歴なども記録・トラッキングできるというものです。
その商品を持ってお店に行けば、本物か偽物かといった真贋に加え、細かいデータも開示できるようブランド側も対応していくかと思われます。
ICチップは非常に小さい上に、再度埋め込もうとすると糸をほどいたりする手間もあるので不正品対策に非常に効果的である反面、
購買履歴がデータで残ることに対しての否定的なご意見や、買取店としては情報がこちらで開示できない場合いったん預かりの対応にもなりかねないなど、悩ましい側面もあります。
とはいえ、RFIDの導入で悪質な不正品が消える未来もそう遠くはないのかもしれません。
まとめ:エルメス製品全般のご売却はブランドピースをご利用ください!
いかがでしたでしょうか。
定番バッグの刻印の位置から、はたまた刻印事情まで・・・常々感じておりますが、エルメスは奥が深いブランドです。
重ね重ねにはなりますが、エルメス製品は刻印が古くなればその分お相場が下がってまいります・・・
飽きてしまった、もう使わないというエルメス製品がご自宅にありましたら、お早目の売却が◎ですよ!
弊社ではエルメスの定番バッグのバーキンやケリーから、小物、お洋服・・・もうおつくりのないお品物まで幅広くお取り扱いしております!(^^)!
お気軽にご相談くださいませ☆
それではまた次回!